とうきょう年子日記

東京で年子を育てています

お産の記録(バルーン挿入からの無痛分娩)

私は無痛分娩で出産しました。

妊娠が判明した時は、正直色々いっぱいいっぱいで分娩方法まで深く考える余裕はありませんでした。お産は怖いけど、普通分娩で産めるかも…?とすら思っていまやした。無痛分娩は+αの料金がかかりますし。

でも、何かの折に夫に「出産って痛いよね。怖い」みたいなことを言ったら、「無痛にしなよ、よし無痛だ!」と即答されました。

夫の言葉に背中を押され、「痛みに弱いのに無理して普通分娩にすることはないか」と思い直し、無痛分娩を選ぶことになりました。

 

先に結果を書いちゃうと、無痛分娩にして本当に良かったです!

麻酔を入れるタイミングが遅くなって陣痛も経験しましたが、かなり痛かったです…。本当に規則正しいタイミングで痛くなるので、次に痛くなるのがいつかわかるから怖かったですね。

陣痛でほぼ一睡も出来ず夜を明かしましたが、麻酔を入れたあとは2時間くらい寝られました。

 

無痛分娩を選んだ時の周囲の反応は?

あまり人には自分から無痛分娩ということは言わないようにしました。無痛分娩に良い感情を抱いていない人も少なくないからです。実家の母もその一人で、「普通分娩にしたら?ドクターXでも無痛分娩で医療事故にあった人がいてね…」とドラマの話を持ち出される始末…。

無痛分娩でも陣痛は体験しましたし、最後も自分としてはかなり苦労して産んだのですが、無痛分娩と聞くとすごく嫌そうな人がいるので驚きます。

無痛分娩の記録

入院前~麻酔前処置・バルーン挿入まで

お世話になった産院では、無痛分娩の場合は39wくらいに計画入院して出産…と当初説明されていたのですが(子宮口があいていなければ促進剤を使って出産)、結局妊娠後期の診察で「子宮口が全然あいていないので予定日まで待ちましょう」ということになりました。で、同時に「もし子宮口があかないようなら、バルーン(ミニメトロ)を挿入してからの出産となります」とも言われました。

それまで、39wで出産するんだろうな、それよりもっと早く産まれることだってあるかも⁉と思っていただけに、先生の言葉は衝撃でした。

(バルーン…絶対痛そう…)

と思った私は、子宮口よ開け!と念じつつ、産院から自宅まで徒歩1時間で帰ったり、あー明日になったらいきなり子宮口が5㎝くらいあいてないかなー!と願ってみたりしたものの、時は無残にも流れ、私の子宮口は0㎝のまま予定日を迎えました(バルーン決定)。

予定日、先生に「えっともう少し子宮口があくのを待てたりしませんか?」と尋ねるも、「もう予定日超えちゃってるし、お腹にいてもいいことないから」との理由で、前日入院でバルーン処置からの出産決定。

処置が決まってから、ずーーーっとバルーン処置の方のブログを検索してました。体感ですが、意外に痛くなかったと書いていらっしゃる方が多かった気がします。

でも、私はバルーンめっちゃ痛かったです!!!

入れた時から強烈な違和感と、今すぐロキソニン持ってきて!レベルの生理痛を感じました。

順番的には、麻酔の前処置→バルーン挿入。悶絶してたら先生に「無痛分娩はここが山場だよ~」と言われたので、多分普通分娩では産めなかったと思います…。

バルーン挿入~まさかの子宮口4センチまで(麻酔なし)

バルーン挿入直後は痛かったけど、その後はそうでもなかったという方の出産レポも読みましたが、私はずっと痛かったです。

夕飯が18時くらいに出たんですが(バルーン挿入から4時間経過)、痛すぎて座って食べられませんでした。味わう余裕ゼロ!

あまりの痛みに助産師さんに「これって陣痛ですかねえ…?」と尋ねるも、「違いますね!」と爽やかに言われるので、段々質問するのをやめました。笑

 

陣痛記録アプリはどれにしようか迷って「陣痛きたかも」にしました。

「陣痛きたかも!」「おさまったかも!」の2つのボタンしかなくて分かりやすいと思ったのが決め手です。実際は「おさまったかも!」ボタンはほとんど押さず、陣痛がきたボタンだけを押して時間を測りましたが全然問題なかったです。

使い方に慣れるためにも、入院してからボチボチ押してはいたんですが、実際に(あれ?これ痛すぎるよ?さっきから規則的に痛くなるよ?)と思い始めたのは夜中の1時頃でしたかね…。

陣痛って規則的な痛みってよくいうと思うんですけど、産む前はそれがいまいちピンと来なかったんです。

ホントに陣痛わかるのか不安だな~と思ってたくらいなんですが、体験してみたらあら不思議。ホントに規則的な痛みでした。痛くなる波が押し寄せてきて、1分くらい超痛くて、それが引いていってまた寄せて…という感じ。引いてる時は痛くないんですけど、次に波が来るのがわかるので気分的に超怖かったです。突然痛くなるわけじゃないんで、痛くなるのが予め分かってると(くるぞくるぞうわーんきた涙)という気持ち。人生であんまり経験したことの無い時間でした。

 

助産師さんと「陣痛ですか?」「いいえ違います」のやり取りをしすぎたので、どんな痛みを感じても陣痛じゃないと思った私は、陣痛3分間隔くらいだったのにずっと我慢してました。後で助産師さんに言われたけど脂汗かいてたらしいです。。

テニスボールは念の為持ってきてたんですが、テニスボールより、痛い時につかむもの…具体的に言うと家にあったプーさんのわりと大きいぬいぐるみを持ってくればよかったと思いました。

ちなみにテニスボールはいきみのがしのための道具であり、一般的に出産でいきみのがししたくなる頃の私は麻酔がきいていたので結局使いませんでした。せっかく買ったのにもったいない。。

 

結局4時半くらいにナースコールを押した時点で、子宮口はまさかの4センチ!麻酔を使えたのは2センチからでしたので、ちょっと損した気分でした。

LDRに移動~麻酔&陣痛促進剤注入

「子宮口4センチくらいだよ!」と言われた後は慌ただしくLDRに移動。

この時助産師さんから「出産後に着るパジャマを出しておいて」と言われました。

入院バッグの話はまた改めてどこかでしたいと思いますが、産む前~産んだ直後は荷物を他の人(助産師さん、看護師さん、夫)にとって貰うことが多いので、どこに何が入ってるかの把握&必要なものはすぐとりだせるようにしておくことは本当に大切だと思いました。

子宮口が4センチ空いてたので風船も除去してもらいました。子宮口があくと自然に風船が抜けるらしいんですが、私は4センチでも抜けなかったな…。風船の違和感が辛かったので、抜いて貰えた時はほっとしました。

 

麻酔を投入したのが5時くらいでしょうか。冷たい水が流れる感覚がした後、30分くらいしたら痛みが消えていき、気がついたら寝てました。夜中体力を温存しようと何度も寝ようとしたんですが、痛すぎて寝られなかったので、爆睡です。

無痛分娩のメリットに母体の体力温存があると思うんですけど、痛みを抑えられるだけでなく、寝られるって言うのは大きいと思いました。

 

ちなみに麻酔を入れたら私は陣痛が引いていき、夜勤の助産師さんに「麻酔ちょっと我慢できない?」と言われたものの、30分でギブアップしました。無理だよ…てか麻酔の意味((ry

 

眠りから冷めると、助産師さんが日勤の方に交代となり、同時に先生も挨拶に来られました。麻酔を入れると陣痛が引くらしいので、夫が来るのを待って促進剤を使ってお産を進めるとのこと。麻酔ですごい楽になったものの、促進剤という言葉にちょっとビビる……あの凄まじい痛みを促進しちゃうってことでしょ?大丈夫か。

 

夫がなかなか現れないので、もう促進剤入れちゃうね!と言われた頃、夫現る。まさかの仕事で徹夜明け。

促進剤は麻酔のおかげで痛みはほとんど感じませんでした。麻酔は痛くなったらナースコールで看護師さんを呼んで追加してもらうシステムだったんですけど、ビビりの私はちょっと痛くなったらすぐ呼んでました。だいたい、麻酔を入れてから効くまでが30分、効果は1時間くらい持続するので、その辺も計算しながら。麻酔が切れそうな時は恐怖でしたけど、それ以外はほんとに気持ちも体も穏やかに過ごせました。

出産へ!

 13時くらいに追加の麻酔をお願いした時、看護師さんに「あまり麻酔がきいていると、今度はいきめなくなるんですよね。多分15時には産まれると思うんで。いきめないと私達もお産をサポートしにくい」と言われました。

やんわり、もう麻酔はしない方が良いかも、的な言い方にビビる私。それを見てなのかバースプランに痛みにめっちゃ弱くて怖いと書いたのを思い出してなのか、助産師さんが「これを最後の麻酔にしましょう。ギリギリまで痛みを和らげるように、最後は痛みを感じて産めるように調整しますね」と言ってくれました。

 

それから少しして、LDRもお産の形態に変形!いきみの練習も始まり、いよいよ感が出てきます。

 

オヘソの方を見ていきんで!と言われるんですが、この日ほど自分の腹筋のなさを呪ったことはありません…。

全然力入んなかったです。助産師さんに子宮の中に手を突っ込まれて、「私の手の感覚分かりますか?こっち側に力を入れて」と指導されるものの、自分では力を入れてるつもりだけど力が入っていないような気がして、もう訳が分からず…。

麻酔がまだ効いていたのでモニターで陣痛の波を見ながら、夫に呼吸法の声掛けしてもらい、いきんでみるも、やっぱり自分ではよく分からない…。

 

「自分のペースでいいですよ」と言われたんですが、自分のペースだといきまないでずっと休んじゃう笑

 

助産師さんが「髪の毛見えてる!ふさふさだよ!」とか声もかけてくれるんですけど、私の頭の中は(これ産めなかったら緊急帝王切開かも…産めないかも…)とここにきて弱気なことばっかり考えてました。

 

「15時前には生まれると思います」と予言した助産師さん。その時の時刻は14時ちょっと過ぎ。あと1時間で本当に生まれるんだろうか?というか産めるの?とどんどん不安に。

助っ人助産師さんが何度か顔を出して、「まだ?」とメイン助産師さんに確認しているのも気持ちが焦りました。

ええ、まだで~す…。

 

麻酔が少しずつ切れてきて、痛みを感じるようになりました。と書きながら、思い出してみてたんですが、今までの痛みとはちょっと違いました。すごく痛みの感覚が短かったような気がします。痛いと感じる暇もないんだけど、声は自然と「痛い」「痛い」って出てました。そうすると助産師さんが「いいよ!痛いのでいいんだよ!赤ちゃんもうすぐだよ!」と励ましてくれるんですよね。その励ましがどれだけ心強かったことか…。助産師さんマジ神。

 

無我夢中で娘を産んだ瞬間のことはあまりよく覚えてません。必死になってたら「産まれましたよ!」と声をかけてもらって、とりあえず「産めたーーー!」って思いました。感覚とかはあんまりなかったなぁ。でもすごく感動して大号泣。夫も写真を撮りながら大号泣笑

人生でいちばん感動しました。心の揺さぶられ方がすごかったです。

 

出産後の処置~その後

その後産後の処置だったんですが、麻酔がきいていたので会陰切開の縫合は全然痛みを感じず。あ、ちなみに会陰切開もビビりまくってバースプランに「怖い」とか書いてたら、助産師さんがちゃんと切る前に「ごめんね、切るよ」とお伺い立ててくれました。バースプラン何でも書いておくもんですね。

で、痛みは感じなかったんですけど、とにかく全身の震えが止まらなくて、自分でもびっくりしました。体のコントロールが全然きかない…。これまで大きなけがや病気ひとつしたことのない健康優良児だったので、自分の体が自分の思い通りにならないことにすごく不安を感じたのを覚えています。

助産師さんが電気毛布を持ってきてくれて、震えは止まらないものの、気持ち的にはかなり落ち着きました。温めるの、大事。

 

産んだ後冗談抜きでずっと震えていて、助産師さんが娘を連れてきて抱っこさせてくれようとしたのですが、震えが止まらなくて怖かったので夫に譲ってしまいました。今思うと抱けばよかったー!と思うんですが、やっぱりその時色々不安だったんですよね…。震えてるしなんかあったらどうしようみたいな。

抱っこは出来なかったけど、助産師さんがその後娘を私のすぐ横に寝させてくれたので、じっくり寝顔を見てました。まつ毛がとっても長くて指も長くてびっくりしました。

 

そんなに子どもが好きな方でもないし、子どもが可愛いと思えるか不安でした。でも産声を聞いた時、すごく自然に「あ、可愛い…」って思えたんですよね。赤ちゃんの声なんてみんな一緒でしょ?くらいにしか思ってなかったのに。なんかすごく不思議な感情で驚きました。

 

LDRで少し休んだ後は車椅子で入院のお部屋に移動しました。歩けそうだったんですが、一応何かあるといけないということで。

 

部屋に着くまでは何も無かったんですけど、ついてから生まれて初めての気絶を体験しました。

看護師さんに付き添われてお手洗いに行ったものの、何も出ず、部屋に戻り…部屋にいた夫に「何も出なかったよ~」なんて言った瞬間目の前が真っ暗になりました。気がついたらその場にしゃがみこんでいて、夫が支えてくれてました。

「どれくらい意識失ってた?」と夫に聞いたら、「ほんと一瞬だったよ」と言われたのですが、私には結構長い時間気絶していたように感じられました。なんか夢見てた気がするもの。

夫にナースコール押してもらって看護師さんを呼んで、「産後だとこういうこともよくある」と仰っていただけたのですが本当にビックリしました。

お祝い膳をその後お部屋でいただいたのですが、正直ご飯をもりもり食べる心境でもなく。。暗い顔でピースサインして食事する私の写真が残ってます笑

 

食後は面会時間終了までいてくれた夫を見送って、ゆっくり寝ました。いつも夢を見る私も、この日ばかりは夢も見ず朝までぐっすりでした。

ほんと、マジで、出産めっちゃ疲れた。笑

無痛分娩まとめ

子宮口2センチから麻酔が使えたのに、4センチまで陣痛に耐えてしまったのは予想外でしたが、私の場合は麻酔が効いた後は穏やかに過ごすことができました。心配性の私は、正直麻酔していてもなお、「産めなかったらどうしよう」「本当に産めるんだろうか」と思っていたのですが、助産師さんのナイスアシストのお陰で産むことができました。

入院中の話もどこかでしたいと思いますが、産前産後と助産師さんは本当に心強い存在でした(中には自分と合わない人もいましたけど。。笑)。

あとは、思っていた以上にバースプランに沿ったサポートをしていただけたので、それがすごくよかったなと思います。自分が不安に思っていることや、お産に対する要望はきちんと書いておいた方がいいんだなと思いました。

 

ああ、でもミニメトロは本当に痛かった…。陣痛も辛かったけど、ミニメトロが苦痛で仕方なかったので、第二子の時は自然に子宮口があいてるといいなと思ってます。