今日は授乳について書きたいと思います。
最初に書いておくと、娘もうすぐ生後6ヶ月の時点でまだ混合育児です。母乳は毎回あげており、現在の1日のミルクの量は250ml~550mlくらいです(月齢によって飲むミルクの総量は変わりました)。体重成長曲線の真ん中よりは上の方ですが、健診ごとくらいにしか計っていません。
義母の「まだ母乳あげてるの?」(義母はミルク育児)口撃*1にへき易としつつも、娘が欲しがるまで、私があげたいと思うまではあげるつもりです。
母乳育児かミルク育児かについて悩んでいる妊娠中の方、混合育児でスタートしたばかりの方などの参考になれば幸いです。
なんてサラッと書きましたが、生まれてから今日に至るまで、授乳にはだいぶ悩まされています(現在進行形)。
半年経っても悩むなんて正直予想外でした。こんな風に悩むのなら、もっとスタートダッシュ頑張れば良かったな~と思います。母乳育児はスタートダッシュがキモです。わりと真剣にそう思います。
授乳と私についてを語るには、まず病院に提出したバースプランの話から始めないといけません。
臨月早々、病院に提出するバースプランに「授乳についてどう考えているか」「母子同室についてどう思うか」という設問がありました。
出産前の私のイメージは、母乳育児って何となく大変そうだなあという漠然としたものでした。おっぱいが詰まるとか、逆に思うようにおっぱいが出ないとか。卒乳や断乳が大変、とか。どちらかと言うと、母体に負担がかかるイメージの方が大きかったように思います。それに対してミルク育児は、今思うと不思議なくらいデメリットは聞こえてきませんでした。調べようとしなかっただけかもしれませんが。
そんな私が悩んだ末に書いた答えは、「混合育児」「母乳が出るか分からないから自分に合った方法にしたい」でした。
あ、あと夜は子どもは預かってもらって寝たいって書いてありました。笑
今考えると何ともフワッとしたというか、自分に甘いというか、表面的な答えだなあと思います。
でも初産でなかなか授乳について答えられる人って少ないような気もします。
さて、自分に合った授乳にしたいと思っていた私の実際のところはどうだったかというと、母乳が出る出ないという問題より、私の乳首が娘の口の大きさに合わないという予想外の問題に出くわしました。やっぱりね、それまではね、どこかで思ってたんですよ。赤ちゃんって勝手におっぱい吸ってくれるんだろうなって。全然違いました。。。*2
あと胸のボリュームがある方だったので、写真で見る横抱きは私たち親子には合わず、助産師さんの指導の結果、フットボール抱き一択になったのですがそれもまた抱きづらくて。
娘は空腹になるとギャンギャン泣くタイプだったので、こちらがポジション取りに手間取っていると容赦なく泣いて母乳飲まないんですよ。そして差し出された哺乳瓶に食らいつく。哺乳瓶の方が赤ちゃんにとって楽だから…。
私の病院は母子別室OK*3だし、お母さんが楽な方、を選ばせてくれる優しい病院でした。当初はそれでいいと思ってたし、今もそこがいいと思ってますが、もしあの時母子同室で母乳育児を選択していたらどうなっていたのかなぁと思います。
私の娘はミルクはよく飲む子だったので、産後の入院期間は3時間くらいは連続して眠ってくれていましたが、もしこれが母乳だったら頻回授乳で疲れきっていたかもしれません。母乳育児は軌道に乗ったかもしれないけど。
ただ、一日だけいい意味でスパルタ助産師さんにあたって、夜通し授乳をみてもらえたことがありました。搾乳器も使わせてくれて、その時初めて「あ、私って母乳ちゃんと出るんじゃん!」と自信がつきました。その人が頑張ってくれなかったから、私は娘は母乳を吸ってくれないし、自分はおっぱいが出ないんだな、ミルクにしようかなと思って母乳育児を諦めていたかもしれません。*4そういう意味でも、やっぱり初期の授乳指導って大切なんだなあと思います。
前述したように、私の母乳育児の最大の障害は、私の乳首が大きすぎて娘がくわえられないということでした。乳頭保護器を使うことで一応くわえられるようになったものの、やはり娘は吸いづらいのか母乳の量はそんなに増えず…。
退院してからの新生児期は、1回のミルクは最大80を一気飲みすることも。*5もともと食に貪欲だからかもしれませんが、泣き始めると母乳を拒否してミルク一択なのを娘自身が望むことが辛かったですね。足りない分をミルクで補うとかじゃないんですよ。ミルクがすべてなの。そうなると、やっぱり精神的につらかったなぁ。
精神的につらさを感じる中、それでも今まで母乳をあげ続けられてこられたのには、いくつかきっかけがあって。
ひとつは、牧野すみれさんの『ちょっと理系な育児』を読んだことです。ちょうど生後1か月の時でした。
実はこの本の存在自体は前々から知っていたのですが、サブタイトル「おっぱいを科学する母乳育児篇」とついていることを知りませんでした。つまり母乳の本だと知らなかったんですね。夫が読んでいた時に母乳の本だということに気づき、それならぜひ読みたい!と手に取ったのでした(ちなみに夫もサブタイトルを知らず、育児本だと思って手に取ったそうです)。
男の夫には全く刺さらなかった(そりゃそうだよ!母乳の話だもん!)そうですが、私にはビシビシ刺さりました。
読み始めてみて、それまで完母なんて考えたこともなかった私が母乳の量をもう少し増やしてもいいんじゃないかと思い始めてきました。
あとミルク代が思っていた以上にかかると感じたのも理由のひとつです。妊娠中にはミルク代なんて考えたこともなかっただけに、「ミルクってこんなに高いんだ…」とちょっとショックでした…苦笑
で、まずは本に書いてある通り、授乳時間を測るのをやめて、娘が吸いたがるだけ吸わせるように方針を変更しました。
産院ではなぜか片胸10分と指導されたのでそれを律儀に守り続けていたのですが(理由を聞いてもわからず。赤ちゃんが疲れるから?)、方針を変えたら長い時は片方の胸を25分くらい吸うようになりました*6。
もうひとつのきっかけは、生後3か月の時に乳頭保護器を卒業できたことです。
「赤ちゃんが成長すれば口が大きくなるから、そのうち乳頭保護器もいらなくなるよ」とは病院の助産師さんに言われたものの、生まれてからずっと乳頭保護器なしで授乳したことがなかったので、その日とは一体いつくるのかずーっと謎でした。
乳頭保護器を外したきっかけというきっかけはなくて。試しに乳頭保護器なしでやってみたら、娘がくわえたまま離さない(外れない)ので、これはいける!と思ったような気がします。
乳頭保護器があるのが当たり前だったので、特に何とも思わなかったのですが、実際そのまま授乳できたときはなんて楽なんだろうと思いました。これまでは、お腹がすいたと泣かれたら、乳頭保護器を消毒液から引き上げて、胸に装着して…と2~3分の手間がかかっていました。多くて3分のこと。でも、それがなくなっただけでびっくりするほど楽になりました。
私自身も楽になったし、娘自身も深くくわえられるようになったのか、それから急に母乳の出がよくなりました。朝起きたらTシャツがぐっしょり母乳で濡れることも。
授乳時間をはかるのをやめたこと、乳頭保護器を卒業できたこと、が私が今でも完ミにせず混合を続けられている理由かもしれません。
気持ちの面では、混合って中途半端だからやめようかなと何度も思ったのですが、私が娘の授乳中の姿を見るのが好きなこと、娘も授乳しながら寝るなど求めてくれている感じがすること、混合育児でも免疫などでメリットがあるらしいときいたので、ゆるーくゆるーく続けています。
残念ながら完全母乳になるにはやっぱり難しそうです。娘は飲まなくても、もっと初期の頃に手で搾乳して母乳量を増やしたり、桶谷式の母乳相談に行ってみたりすればよかったなーと今となれば思います。
ちなみに4ヶ月の時に桶谷式で母乳相談をしたら、ミルクの量をもっと減らしなさいとも言われたんですが、色々試行錯誤して今のミルクの量が私と娘にはちょうどいいのかなと思い、現状維持のままです。
本で、生後6ヶ月まで何らかの形で母乳をあげている人は全体のおよそ4割というのを読んだことがあります。そりゃそうだよなー、母乳育児は軌道に乗るまでが大変なんだから、生後半年くらいしたらもうミルクでいいかなって思いますもん。母乳育児は知識がないとハードルが高い。だから最初に知識をつけておくことが大事だと思います。
義母がそうであるように、母乳にしたら?以外にもミルクにしたら?とか意外に外野の意見がうるさい授乳ですが、授乳の方針は母親が決めればいいことだと思います。
母乳をあげているときでも、ミルクをあげているときでも、私は娘が時にはおいしそうに、時には眠くて安らぎを求めて笑、ごくごく飲んでいる姿が大好きです!
*1:「母乳あげないの?」口撃はよく聞きますが、我が家の場合は「まだ母乳あげてるの?ミルクでいいんじゃない?」。色んなパターンがありますね!
*2:助産師さんに「機能は備わっててやり方もわかるけど、お腹の中で実際おっぱい吸ってたわけじゃないからね~。赤ちゃんも吸っていく中で上達していくのよ」って言われてなるほどなぁって思った。
*3:入院中1日だけは絶対母子同室。それ以外は夜預けてもOKでした。
*4:病院としては搾乳器はなるべく避けたい方針のようで、翌日別の人に搾乳器を使った旨話したら、ちょっと引き気味でした。私も搾乳器を使ったのはその時1回だけだったなあ。
*5:生後15日でミルクの量は80~100くらい、ってほとんど母乳飲んでなかったのでは…
*6:でもそういう時は大体もう片方は5分くらいでサクッと終わるので、片胸10分ずつ授乳していた時とトータル時間はそんなに変わりませんでしたが